自動販売機という文明の利器を、簡便で煩わしさの薄い装置として嗜好するという方向が、自販機文化を支えてきた傾向が強かったのが、近年までだったと思うが、
いまや、キャッシュレスが敷衍し、セルフレジが拡大するにつれ、街中で触れる商品購買行為がおしなべて「自販機化」していると言えなくもない。
そんな時代に生まれた自販機への興味は、
懐古含みの、かつて新しかった装置への郷愁
と
自販機自体と販売物品の加工技術、その両面の技術革新によった新奇な装置
の二方向に別れたと思われる。
懐古含みの、かつて新しかった装置への郷愁
は「こんな懐かしいモノが、こんなローテクで買えるんだ!」という方向。
自販機自体と販売物品の加工技術、その両面の技術革新によった新奇な装置
は「こんな珍しいモノが、こんなシステムで買えるんだ!」という方向。
前者の代表格は、うどんやハンバーガーを扱ったドライブインなどで散見できた自販機。
後者の自販機は、ケーキや冷凍食品を扱った「ネタになる」タイプと言えるだろう。
という訳で、前回、金沢市光が丘にあるラインナップに統一性のない「ごった煮自販機」を紹介した。
そこで、金沢にある「変わった自販機」を見つけて、載っけることを目指してこの記事は書かれるはずだ。
そこに求められるのは、独自の取材力。
その一点のはずだ。
しかし、ちょっと思い出そうとしても、全然思い浮かばない。
そん「変な自販機」あったけか…
死に体である。
という訳で、検索すると以下のような記事を見つけた。
上記の『週末、金沢。』さんの記事は大変有益であるので、読んでいただきたい。
テック向上によって生まれた自販機のことを「進化系」と呼んでいるのも素晴らしい。
私には「進化系」という単語が脳裏をかすめもしなかった。
地元民にいつも寄り添ってくれる『週末、金沢。』さんは流石。
週末だけじゃないよ。『毎日、金沢。』でいい。毎日読みたい。
よって、もう当エントリーは終了!
でいいと思います。
ただ、無理やり必死こいてこの記事を完遂させる、ただ一点の私にとっての武器は、
<最新>
前述の『週末。金沢。』の自販機記事は2022年に書かれており、リアルタイム性においては正確性に欠ける。
それなら私が重い腰を上げることにする。
追っかけ記事である。
金沢「進化系自販機」(パクリ)2025年9月、最新版。
GOです。
まずは、超有名な近江町市場にある
「刺身自販機」

近江町市場内と、武蔵ヶ辻バス停にある大口水産の魚系自販機である。
しかし、なぜこんなに画像が薄暗いのだろうか。
それは夜中に撮ったから。
24時間営業という自販機の特徴を捉えるために、夜中に行って、夜中に撮ったからである。夜は暗いのが当たり前。
目玉の
「刺身3種盛り」 ¥800
三年前の『週末、金沢。』記事内では、同品の価格は ¥500
300円も値上がりしてる。
しかし、この世知辛いご時勢、あらゆるものが値上がっている昨今、家庭におけるエンゲル係数が最高値を叩き出している現在。むしろ300円くらいのアップでとどまってくれていると見るべきか。

盛りの内容は適宜変動するようだが、この日の中身は、
島根産 バイ貝
ノルウェー産 サーモン
長崎産 赤いか
石川産は、なし。
地元市場の刺盛りとして、これでいいのか?という気がしないでもない。
が、そういうことではない。
刺盛りが自販機で買えることが重要なのである。
わかってほしい。
むしろこの透明性の高いトレーサビリティに感謝すべき。
しかし、安心してもらいたい。
今ご紹介したのは、市場内にある自販機で、武蔵ヶ辻バス停の方にある自販機では、なんと…
おすすめ4種盛り
が
¥500


ワンコインで自販機から刺盛りを食べたい!
という希望はコチラで叶えられる。
あなたの夢は叶う。
ありがとう大口水産!
無駄に敵増やしたくない。
その他のラインナップも以下にご紹介。


なんと「カニグラタン」は四つも入っているのだ。
西京漬は、タラと鮭の二切れセットなのだ。

地元うどん店のカレーもあるのだ。

なんと、ローカルフードとして名高い「金沢おでん」も買えるのだ。
もう、この自販機で金沢の食は全てカバーできると言っても過言ではない。
そうだろう。

変わり種アイスクリームもあるのだ。
魚食ってから、この「わさびアイス」を舐めれば、ほとんどそれは寿司。


「のどぐろ」も来た!
もう、本当にこの自販機で「金沢グルメ」は完結すると言って過言ではないだろう。
そうだろう。

そして、持ち帰りの際に優しい心遣い
保冷パック
保冷剤も付いて100円、良心的、そして痒いところまで手が届いている。
マジで時間管理が苦手な観光勢で、旅程で疲れ切ってしまって、ホテルで起きたらもう、深夜3時みでした!みたいな人は、この自販機で金沢観光の80%は果たせるだろう。おめでとう!


続いて、
金沢市泉野出町にある
「中華自販機」

なんでこんなに暗いのかというと、夜中に撮影したからである。
みんなが寝てる時間に仕事してたんだから、仕方ない。だろう。
金沢のローカルチェーン、8番ラーメン泉ヶ丘店


各種餃子、唐揚げ、炒飯など中華の定番メニューを完全網羅していると言って過言ではないだろう。きっと。
夜中に、早朝に、真っ昼間に、食べたいと思ったが吉日。
いつでもこの自販機はあなたを迎えてくれる。
一点、気をつけていただきたいのは、商品は最新の冷凍技術を駆使して冷やされているので、購入して、取り出して、すぐに食らうことは叶わない。
一旦、電子レンジ等で加熱する必要がある。
ただし、特に「8番炒飯」は袋に凍った米が詰められているようなので、外出中に打ち身、打撲などの傷害を負った際に、当商品で患部を冷やすことは可能だろう。
うまいことやれば、患部の痛みが概ね引いた頃合いで、炒飯が食べ頃に限りなく近付いている可能性は誰も否定できない。


続きまして、
金沢市寺地の
「ステーキ自販機」

夜中に出向いて撮影しているから、自販機の周囲が暗すぎて、普通にシャッターを切ると明暗のバランスが取れず、商品が白トビしてしまうのである。

商品内容が判別出来るように、露出を調整すると、自販機の筐体は周囲の闇に紛れ、暗く沈んでしまうのである。
夜中に撮っているから、こういうことになる。
暗くなったら、寝たらよい。
レストラン てらおか風舎 金沢店

目玉は、「何が出るかお楽しみ」という「ステーキガチャ」


国産牛サーロイン
国産牛ヒレ
通常店舗で注文すれば、高級品にふさわしい高級価格での提供が想定される「能登牛」があなたの押すボタンによっては、あなたの日頃の行いによっては、2000円で手に入るのだ。
「親ガチャ」だ「時代ガチャ」だ、と、たまさか生まれた場所や年代によって境遇や環境が左右され、固定化されるという運命というには過酷すぎる状況を甘受して生きていかねばならない人生に飽き飽きしていても、この自販機の「ステーキガチャ」ならば、あなた次第で、未来は切り開けるのだ。
闘う君の歌を 闘わない奴らが笑うだろう
「ステーキガチャ」を回して、笑うのはきっとあなただ。




以上、本来は前述の『週末、金沢。』に掲載された12種全ての「進化系」自販機を巡り、最新情報をお伝えしたかったのだが、一晩で回れたのは三軒のみ。
もう、朝が来る。
眠ろうと思います。
ちなみに、
うどんやハンバーガーを扱ったドライブインなどで散見できたレトロ系自販機
が金沢市および石川県内にまだ残されているのかに関しては、一切まったきの情報を持っていない。
検索すっと、
オートレストランサンスイ金沢店
という店舗が2009年まで県内国道8号線沿いにあり、レトロ系自販機が稼働していたそうである。
石川県金沢市 オートレストランサンスイ金沢店 2000年6月
— nom (@24jihanki) August 18, 2020
愛知県や岐阜県などで展開していたウーホー、サンスイのチェーン店。国道8号沿いで金沢市の中心部から少し外れた場所。川鉄麺類自販機がうどん、そば、ラーメンと3台並んでおり、ウーホー特製ハンバーガーの自販機もあった。 pic.twitter.com/8DQBN2MwzK




