金沢 なるべく吸える喫茶店

吸えたら良いけれど吸えない時もあるから飲めたら満足です

喫茶店での海外のお客様への対応を学ぶ。

隙を見て、喫茶店は巡っていますが、一応お店巡りだけじゃなくてですね。喫茶店まわりのことも書いていきたい訳なんです。
まぁ。こたつ記事ですわ。
ウチにこたつ、ないけど。

すぐに思いついたのが、
「喫茶店が出てくる小説」の感想
とか、
「喫茶店が舞台の映画」の感想
とか、
いいかなぁ。って思ったんですね。
けど、私の脳がもうかなり萎縮してしまっていまして、小説だと獅子文六『コーヒーと恋愛』、映画だと『コーヒー&シガレッツ』『バグダッド・カフェ』ぐらいしか浮かんでこない。さらに映画『コーヒーが冷めないうちに』に至っては、観てもいない。つまんなそうだから。
タイトルに「コーヒー」「カフェ」なる文言が入っていることを、よすがにせねば創作物が思い出せない。
こげな体たらくでは、「喫茶店にまつわる〜〜」を語る資格がない。自覚もない。こんなに「ない」人間がいますか。なんにもない。まったくなんにもない。

ので、
今回は喫茶ににまつわる書籍を図書館行って借りてまいりました。こたつから出ました。ウチにこたつ、ないけど。
で、
それを引用しながらサクッと行きたい。GOです。


コーヒーが冷めないうちに

 

ご紹介するのは次の書籍。

『外国のお客様への対応マニュアル〜外国からのお客様に石川を楽しんでもらうために』

石川県喫茶飲食生活衛生同業組合 企画編集。

外国のお客様への対応マニュアル

発刊は2011年。3年後に迫った北陸新幹線開通に向け、

外国人観光客の来県の増加が期待できる

これからは外国人観光客への案内の充実、利便性の向上がより求められる

とし、4つのポイントに分けて紹介。

1 外国のお客様への基本的マナー

折り目正しい挨拶はサービスの基本です。ともすれば無表情で何を考えているか分からないといわれる日本人ですが、常に変わることのない自然で美しいスマイルでお客様に接したいものです。

「常に変わることのない自然で美しいスマイル」とか、できる人いるんだろうか?
と思うのは、私が人の目を見て話せないおっさんだからだが、目標値高いな。

言葉の壁や国内の常識にばかりとらわれていると、外国のお客様に対して消極的になってしまいます。相手を理解しようとするグローバルな視野に立って、積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢が大切です。

「積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢」で来る店員さんって、ちょっとめんどくさいな、と思うのは、私が人の目を見て話せないおっさんだからだ。

日本人は、挨拶をする時についペコペコと頭を下げてしまうことが多いようですが、外国の人から見ると、これは大変奇妙に映るものです。美しく、丁寧な挨拶とお辞儀こそが、外国のお客様にも好感をもって受けとめられるおもてなしの基本です。

「ペコペコと頭を下げてしまうことが多い」って言われちゃうとツラい。「美しく、丁寧な挨拶とお辞儀」の鷹揚さが、無礼に転じることもあるでは?
と思うのは、私が人の目を見て話せないおっさんだからだろう。

一般に外国では相手の目を見て話すのが礼儀で、会話中に相手の目を見ていないと、不誠実、不真面目と見られて失礼な印象を与えることになります。さらに、後ろめたさや気の弱さのしるしと解釈されることも多く、悪い印象を与えます。ただし、例外的なのは韓国人で、日本人と同じように、露骨に相手の目を見つめることはしないようです。特に、目上の人に対しては伏し目がちに対応するのが謙虚さの表れとして好まれます。

目見たらいいんやな。いや、ちゃうんかい!となるが、それは、私が人の目を見て話せないおっさんだからだわ。

私たちは、OKという肯定の意味で「はい」と言い、時には「あなたの話しを聞いていますよ」という相槌の意味でも「はい」と言います。これに対し、英語の「YES」はあくまでOKの意味しかなく、相槌的ニュアンスで「YES」を使うと、外国の人は非常に混乱してしまいます。また、日本人は相手の心証を害さないようにと考える余り、はっきりと「NO」と言うのが苦手です。しかし、できないことや無理なことは、どんな理由で何が「NO」なのか、キチンと相手に説明して納得してもらうことが何よりも大切です。曖昧な物言いはかえって不信感の元になるので注意しましょう。

「YES」と「NO」の使い分けが出来ない言語力で、「キチンと相手に説明して納得してもらうこと」が出来るのか?「曖昧な物言い」以外出来ないような気がする。

日本を訪れる外国人は、それなりに日本の文化や習慣を勉強してくる人も多く、和式のマナーで楽しみたいと思っているのに、相手を気遣うあまり相手側のスタイルに合わせようとする態度がかえって”ありがた迷惑”になる場合もあります。「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが。土地にはその土地独自のしきたりがあり、それに従うことが原則です。日本を訪れる外国のお客様に対しては誇りを持って日本の慣習や礼儀を説明し、理解してもらうことこそ国際交流の原点です。

結局、「相手側のスタイルに合わせようとする態度がかえって”ありがた迷惑”になる」んかい! 言葉の問題をテクノロジーの力で補完して、「日本のしきたり」というより「店側のルール」だけは多言語で注意喚起してれば、通常通りの接客でいいような気がする。

ただ、
「郷に入っては郷に従え」
は、多文化への無理解や、外国人排斥の際に用いられるマジックワードになってしまっているので、声高に唱えない方が良い。
よその地へ旅をするという行為を、

受け入れ側の、「郷に入っては郷に従え」
と、
旅人側の、「旅の恥は掻き捨て」

という両極端の主張のバトルフィールドにしない方が良い。
どっちも少しずつ寄り添うしかない。まあ、店側が少し多めに譲歩すべきだろう。
そのかすがいが、スマイルであることには一片の異論もない。
私は人の目を見て話せないし、笑えないおっさんだが。

2 サービスの工夫

外国のお客様は日本人よりも食事の分量が多いことがあるため、注文を受けた際には、具体的に料理のおおよその分量を伝えるとよいでしょう。(食材のグラム数、食材の大きさ、皿の枚数など)

ヨーロッパや北米のお客様は、日本人と比較して、体が大きい場合があります。ゆったりとくつろげる席、テーブルなどにお連れすることをお勧めします。

もうこのへんは、外国人とか現地客とか関係ない。

日本語と英語を併記したメニューを用意するとよいでしょう。単純に日本語をローマ字表記にするのではなく、「料理内容を外国のお客様が理解できるような英語表現に翻訳すること」が重要です。
料金はアラビア数字で明示します。
税金の金額、ノーチップ制などの「日本の飲食施設のシステム」について、簡単に記述しておくとよいでしょう。

これが、ベストにして最大公約数的なサービスの工夫か。
メニューに画像があるだけでもいい気がする。
訳わかんない料理頼むのも海外での醍醐味なので、この「遊び」をサービスで均質化するのが店の独自性を消すのならば、本末転倒かもしれない。

来店時にアレルギーを含めた食べられないものを確認し、深刻なトラブルや事故につながらないように、細心の注意が必要です。お客様の目のつく場所(テーブルなど)に、日英併記の注意書きをおくとよいでしょう。

外国のお客様に関する最大のトラブルは、イスラム教、ユダヤ教ヒンズー教などの宗教の信者が、宗教的に禁じられているものを知らずに食べてしまうことです。オーダー時点で、お客様の食べられない食材を把握するようにします。質問を紙に書いて対応するのも1つの方法です。対応できない場合には、そのことをきちんと説明し、曖昧な回答でお客様に期待させないようにします。対応できるお店が近隣にある場合は、そのお店を紹介します。

外国人観光客を迎える際の工夫は、突き詰めれば突き詰めるほど、万人が本来享受すべきサービスに思える。可視化されていなかった客層に対してアプローチすることは、結果、外国人だけではなく多くの人が欲しかったサービスを可視化する試みだ。アレルギーや信条として禁忌な食材がある人たちを慮ることは人種や国籍に関わらず提供されるべきもてなし。

3 外国の風習や習慣、タブー

アメリ

人種差別や人権について非常に敏感です。また、個人を尊重する国民性のため、自分の意志や主張がはっきりしているのも特徴です。

  • 宗教、人種の問題に軽率に触れることは避けましょう。
  • 手の甲を相手側に向けて中指を立てるジェスチャーはセックスを意味し、相手に対して大変な侮辱になります。
  • 気軽に女性の身体に触れることは慎むべきです。基本的人権が厳しく守られ、フェミニズムが浸透しつつあるアメリカは、日本的感覚では冗談ですむようなことも間違いなくセクシャルハラスメントと見なされます。
  • 相手のプライバシーに立ち入ったり。女性に対して年齢や、既婚か未婚か、子供がいるかなどを聞くことは失礼になります。

「日本的感覚では冗談ですむようなことも間違いなくセクシャルハラスメント
2011年の出版物だなぁって感じ。間違いなく時代は進んでおるのだな。

カナダ

多文化主義という独特の政策を取り入れ、積極的に移住者を受け入れる移民の国。国民性はおおらかです。

  • 環境保護や動物愛護の精神が高いので、捕鯨などの話題には注意が必要です。
  • 生活面での規制が比較的厳しい国なので、屋外の公共の場所での飲酒や喫煙に敏感な人が多いようです。
イギリス

マナーやエチケットを重視する国民性から、穏やかで紳士的な人が多いのですが、反面、過度の干渉を好まないといったクールな面も見受けられます。日本的な礼儀・作法とも通じるところがあるので、基本的には相手の立場を尊重して思いやりを持って接すれば問題はないでしょう。

「問題はないでしょう」って突然、楽観的になった。

フランス

自国の言語や文化にプライドを持っています。かなりはっきりとした資格社会、学歴社会の国で、貴族の出身や超エリートも多くいますが、実生活では無駄を嫌い、堅実な面が見られます。個人主義が徹底しているので、旅行などでも、日本人のように団体で行動することは好まず、独自のペースで楽しむ傾向が強いです。

  • フランス革命は、下層階級が貴族社会を打ち倒した歴史的意義を持っているので、上流階級出身者に対して、フランス革命の話は禁物です。

なんだか、「国民性」というお題目で適当に書いたような文章になってきた気がするし、「上流階級出身者に対して、フランス革命の話は禁物」みたいな言い草は、薩摩藩長州藩犬猿の仲だったから、山口県の人にさつま揚げを食わすな!みたいな戯言にしか聞こえない。

ドイツ

日本人と共通点が多いと言われるように、親切で勤勉、そして時間に正確です。素朴で経済観念が発達しているなど、質実剛健で堅実な面もあります。

  • 戦争について話すのはタブーです。ことにナチスヒットラーに関する発言は厳禁。また、大気汚染などの環境問題に対し、日本人よりはるかに敏感です。
韓国

儒教思想が根強く、民族としての誇りを非常に大切にしています。社会的地位や年齢の差、性別などが人間関係においては重要なファクターとなります。過去の日韓の歴史的経緯から、日本人に対して複雑な思いを抱いている人が多いのも事実です。しかし、最近は文化交流を通じて対日感情に変化が見られるようになりました。控えめな態度は美徳とはされず、思ったことははっきり言うので戸惑うこともありますが、反面、親切で情に厚く、自分を犠牲にしても他人に尽くすといった面もあります。

  • 日本と同様に、数字の「4」は死を表すので不吉とされています。
  • 年齢、男女差、上下関係などを意識して行動する必要があります。特に、目上の人の前で煙草を吸うのはやめましょう。
  • 韓国を「朝鮮」と呼んだり、共産主義を支持するような発言は慎みましょう。
中国

世界最古の文明と4000年の歴史を持つ中国では、地縁や血縁を重んじる傾向が強く、自分の所属する集団への帰属意識が強いのが特徴です。相互扶助の精神も行き届いており、仲間に対しては苦労をいとわず、親身になって世話をやいてくれます。中国では、「礼儀」「寛大」「信義」「勤勉」「親切」の五徳が最大の美徳とされてきましたが、最近では資本経済の浸透により国民性にも変化が見受けられるようです。

インド

カースト制度が社会組織や責任の所在に深く関わっていて、集団主義的な文化背景を持つために親戚、近所づきあいなどの人間関係を大切にします。血縁以外の人間に対する思いやりも強く、包容力があります。インドでは種々な民族と言語に加え、ヒンズー教イスラム教、キリスト教など多様な宗教が存在し、習慣も多岐にわたっています。

ブラジル

ブラジル人はフレンドリーなので相手にかなり近づいて話したり、話の間中、手や腕、または肩などに触れてくることもあります。

  • 親指と人差し指で輪を作るOKサインは、ブラジル人にとってたいへん下品な意味になるので要注意です。

 

ほとんど、しいたけ占い動物占いみたいなレベルの「国民性」に名を借りた印象操作みたいな各国評である。これらが、より良い接客に繋がることは稀だろう。

4 ベジタリアンのお客様への食材

ベジタリアンは、動物性食品を避け、野菜、果実、いも類、豆類などの植物性食品を中心にとる人々のこと。菜食主義者と訳されますが、実際には、鶏肉や魚介類を食べるベジタリアン、卵を食べないベジタリアン、根菜も食べないインドのジャイナ教徒など、その種類は多岐にわたり、ひとくくりに捉えることはできません。
また、ベジタリアンは、宗教、健康、嗜好が理由になるだけでなく、近年はアニマライツ(=動物の権利)や地球環境の保全などを理由とする人、宗教的な理由から特定の曜日や期間に肉食を避ける人、願かけのために肉食を避ける人など、その形態はさまざまです。

ベジタリアンもいろいろ

  • ラクト・ベジタリアン  乳製品を食べる(肉類魚介類卵は食べない)
  • オボ・ベジタリアン   乳製品と卵を食べる(肉類魚介類は食べない)
  • ペスコ・ベジタリアン  魚介類を食べる(肉類は食べない)
  • ポーヨー・ベジタリアン 鶏肉を食べる(鶏肉以外の肉類は食べない)
  • フリータリアン     地下茎野菜や果物だけを食べる
  • ヴィーガン       一切の動物性食品(肉類魚介類乳製品卵など)のほか、ハチミツも食べず、革製品など動物から得られる製品も使用しない。

 

以上が、『外国のお客様への対応マニュアル〜外国からのお客様に石川を楽しんでもらうために』の内容であった。

実際の本書では、「石川」要素を補完するためにこのあと、「加賀野菜を使ったレシピ」が数点掲載されている。

 

外国人観光客向け、と銘打たれてはいるが、あらゆるタイプの人々が来店することを見越してサービスを設計することは、日本人にとっても有益だ。
もう、金沢市なんか観光で食ってきたし、観光で食っていくしかない街なんだし、外国人観光客に優しくしないと滅亡です。しっかりやっていきましょう。