2024年/イギリス・フランス/英語/142分
あらすじ
元トップ人気女優エリザベスは、50歳を超え、容姿の衰えと、それによる仕事の減少から、ある新しい再生医療<サブスタンス>に手を出した。
接種するや、エリザベスの背を破り脱皮するかの如く現れたのは若く美しい、”エリザベス”の上位互換"スー"。抜群のルックスと、エリザベスの経験を持つ新たなスターの登場に色めき立つテレビ業界。スーは一足飛びに、スターダムへと駆け上がる。
一つの精神をシェアする存在であるエリザベスとスーは、それぞれの生命とコンディションを維持するために、一週毎に入れ替わらねばならないのだが、スーがタイムシェアリングのルールを破りはじめ ー 。
そこからどうなるかは・・・想像しても無駄💌
一生忘れられない最高の映画体験をお楽しみに。出典:映画『サブスタンス』公式サイト
煙草シーン
2ヶ所
スーと面談するデニス・クエイドが彼のオフィスで紙タバコを吸う
煙草シーンの役割
ルッキズムを全肯定して、女性の若さを使い捨てるギューカイ人の典型として登場するテレビ局プロデューサー役デニス・クエイドが、まさに男根主義の象徴、そのアイコンとしての喫煙をする
ベスト煙草シーン
WWEがイケイケの頃のビンス・マクマホンを模したようにしか見えないデニス・クエイドが『ワイルド・アット・ハート』さながらに、火口を見せつける、スーとの初対面での喫煙シーン
感想
ルールと条件の提示がなされた瞬間から、その瓦解がクライマックスに至るのは容易に想像がつく。
画面からは、『サンセット大通り』、『シャイニング』、クローネンバーグ作品、ギャスパー・ノエ作品、『バスケット・ケース』などなどへの憧憬が迸り、先述の「瓦解」を先行作品のオマージュに終わらせないという強い意志と馬鹿力で突っ切っており、お腹いっぱい。
ただ、この映画でのデミ・ムーアの演技を「怪演」とかいって褒め称えるのはどうだろか。
後半は、ほとんど特殊メイクの力に乗っかってるから。
この先、『サブスタンス』を経たムーアの開き直りに強く期待する。
いっとき、もてはやされた「ニューウェーブ・フレンチ・ホラー」の熱がすっかり萎んでしまったので、『サブスタンス』を契機にまた燃え上がってくれることを願います。
この映画こそ、4DX上映にふさわしい。4DX設定無かったが、もしやってくれてたらカッパ着て観に行く。
ちょうど、『ハイテンション 4K』の上映が近づいているので、そこまで上映延長してくれていたら二本立てでもう一回観ます。