金沢 なるべく吸える喫茶店

吸えたら良いけれど吸えない時もあるから飲めたら満足です

時 toki「そら と とき です」

喉の渇きを癒したいとき、足の疲労が臨海に達したとき、しのつく雨をしのぎたいとき、買ったばかりの文庫本を開きたいとき、そして、紫煙をくゆらすひと時を過ごしたいとき。 路傍に佇む喫茶店の門をくぐる。 なるべくならば、煙草の似合う、そんな店がいい。

 

<本日のサ店>

外観

内装

メニュー

トイレ

急冷式アイス珈琲 ¥400

ここより下は、当ブログ執筆者の身辺雑記をふんだんに含んだ、取るに足らないとしか言いようのない雑文雑記ですので、お店の基本データのみを知りたい方は、上記目次より各項目をクリックし、あなたが必要とする情報を摂取したのち、早々に離脱することをお勧めします。バイバイ!


石川県野々市市は、かつては「町」だったのだが、人口増加やインフラ整備等の条件を満たし、2011年に「市」に格上げされた。

私にとっては、両親ともに「野々市町」勤務だったこともあり、馴染みのある町である。いや、「市」ですか。

市制が施行される際には、「野々市市」と「市」の文字が連続することになるため、おかしな感じもしたが、すっかり馴染んだ。「ののしし」。


馴染んだどころか、今や金沢市を脅かすほどの「住みやすさ」を達成。
コミュニティバスが二系統と充実しており、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなどが、金沢市よりも狭い市内に林立、コストコに関しては野々市にしかない。
白山市に巨大なイオンが出来てから、野々市市内には映画館がなくなってしまったが、白山市へも移動可能な距離感なので致し方ないか。
金沢市と異なり、未整備の土地もまだまだ残されており、ますますあらゆる意味において住むやすい街になるだろうことが容易に想像できる。

 

正直、私も野々市の方に住みたいと思う。

なら、金沢出て行けよ!と言われる向きには、ならお金ください!と申し上げたい。

 

野々市にある金沢工業大学も私には馴染み深い。
学生時代は、図書館へ行かずに、この大学内に勝手に入って受験勉強に勤しんだものである。

千葉にあるのに東京ディズニーランド的な趣向で、野々市にあるのに、金沢工業大学とは如何に?
という所だが、ここ10年のステータスの向上から鑑みれば、今開校したならば間違いなく野々市工業大学と称すことを躊躇わないだろう。
野々市サイコー。
お金ください。

 

そして、当時、大学のまわりには多数の喫茶店があった。

 

往時は、高校生で金も無かったので、積極的にサ店を利用しなかったが、今も工大の周囲には喫茶店が残されているのだろうか?
そんな疑問を解かんと野々市へ向かった。
というのは嘘っぱちで、「チャンピオンカレー野々市本店」に寄った帰りにその辺をブラついて、みつけた喫茶店に入っただけである。

 

結果、喫茶店はいくつも残っていた。
雀荘や学生ローンはほとんど消えていたが。
茶店に関しては当時から営業しているような店舗は減っているように思うが、新しそうな店舗もある。
これからは、野々市も攻めていかねばならない。
お金ください。

 

今回訪れた「時」も、真新しさを残す外観。


駐輪場にある大量のチャリンコやバイクを見るに、コチラは学生寮なのかも知れない。
三階建ての建物の入口には、「宙 sola」とある。

 

 

入口扉を開けると、右手にテラス席があり、そのまま窓際にソファ席、店内はスクエアでいくつかのテーブル席の奥にカウンター。その左奥がトイレとなっている。

赤いフレームの眼鏡をかけた30代に見えるお若いマスターが応対してくれる。
14時過ぎの訪店だったが、

 

「ドリンクしか出来ないんですが、いいですか」

 

とのことで、メニューにある急冷式アイス珈琲を注文。

 


届いた急冷式アイス珈琲は、爽やかさが際立つ味わい。
急冷式だからだろうか、緩冷式と比較せなばどっちがどうとか分からない。
ただ、スッキリ感の爽快さは確かである。
冷たいからだと思う。
これは、急速に冷やされたアイスコーヒーなのだろう。
なんという含蓄のない感想だろうか。

 

先ほどまで店内にはEDMっぽい曲が流れていたが、ガラリと選曲が変わりJポップやアイドルソング、アニソンがかかり出した。
もしかしたら、やり手のマスターが客に合わせて選曲してくれているのかも知れない。
ちなみに、私はEDMもアニソンも特に好まないが、50代のメガネデブなので、聞いていそうな風体ではある。
完全に、偏見と被害妄想であろう。

 

と、店内の電話が鳴り、マスターが取る。

 

「はい、喫茶 時です、、、いやいらないです。いらないです」

 

セールスの電話には、丁寧ながらキッパリ断りを入れるマスター。

 

カウンターの右袖奥には厨房があるようで、そちらから包丁で何かを刻む音がする。
加えて、女性の声もする。
この建物が学生寮ならば、そろそろ寮母さんたちによる夕餉の支度の時間だろうか。

 


「ごちそうさまでした」

「400円になります」

「すみません、コチラの建物自体は工大生の寮か何かですか?」

「そうです、工大生専門の寮になってます」

「夜はレストランになるんですか?」

「いえ、お酒を出す感じになります」

「ありがとうございました、ご馳走様です」

 

なるほど、想像していた通りであった。
共同生活を嫌って、寮に入る学生は少なくなったと聞いていたが、この「宙sola」くらいにモダンなところならば、住みたいと思う学生さんも多いだろう。一階には素敵なカフェ兼バーである「時toki」もあるし。
羨ましい。お金ください。

 

宙と時。
そら と とき。

出がけに、もう一つ質問しなければならない。

 

「この寮自体は宇宙の"ちゅう"で"そら"なんですね」

「そうです」

「そら と とき でやっておられるんですね」

「そら と とき ですね(笑)」

 

皆まで言うな。
「宙」と「時」でやらしてもらってます!
名前だけでも覚えて帰ってください。どうぞよろしく!
とは、マスターは言っていない。




工業大学の学生寮として、ふさわしいネーミング。
宇宙と時間、相対性理論が匂う。
この寮の一室一室で、宇宙に時間は存在するのかという思索が、科学と哲学の邂逅が、生じているに相違ない。

寮全体の「宙」の中、一階にある「時」
それはそのまま宇宙における時間の価値を示しているかのようである。
もう「時」のマスターはアインシュタインみたいな風貌の人がやっているべきなのかも知れない。というか、マスターはアインシュタインなのかも知れない。
そんな訳はない。

 

扉を開け、帰り際に

 

「ありがとうございましたー」

 

と張りのある声で送り出してくれた。
ごちそうさまでした!

 

 

工大生が集うような喫茶店は絶滅したか?と思いきや、「時」のようなお店が散見された。このあたりもまた散策せねばならない。

相対性理論にならえば、なるべく早く動き、時間の流れに抗い、「なるべく吸える喫茶店」を探す旅を続けねばならない。

記し忘れていたが、「時」は

吸っちゃダメ

です。

 

それと、野々市の喫茶店とか言っていたが、「時」はギリギリ金沢市内にありました。
アバンの野々市語りなんだったんでしょうか。
でも野々市サイコー。

 

google MAP

所在地

金沢市横川1ー180

営業時間

月 水 10:00〜17:00
火 木金土 10:00〜22:00
(喫茶店としての営業は18:00まで)

定休日

席数

カウンター x 4
テーブル大 x 2
テーブル小 x 2
ソファ席 2
テラス席 3

電源

なし

Wi-Fi

あり

SNS

https://www.facebook.com/kissa.toki/

店内BGM

Lavt『JOOOOKE』
冬月みぃな『世界中が鮮やかに』
7限目のフルール『まっさらアオハルセンセーション!』

トイレ

ウォシュレット

喫煙の可否

吸っちゃダメ