金沢 なるべく吸える喫茶店

吸えたら良いけれど吸えない時もあるから飲めたら満足です

今日燈(きょうと)「この町から離れたくない」京都で生まれ、金沢で生きる。

ky喉の渇きを癒したいとき、足の疲労が臨海に達したとき、しのつく雨をしのぎたいとき、買ったばかりの文庫本を開きたいとき、そして、紫煙をくゆらすひと時を過ごしたいとき。 路傍に佇む喫茶店の門をくぐる。 なるべくならば、煙草の似合う、そんな店がいい。

 

<本日のサ店>

今日燈

外観

内装

アイスコーヒー ¥450

ここより下は、当ブログ執筆者の身辺雑記をふんだんに含んだ、取るに足らないとしか言いようのない雑文雑記ですので、お店の基本データのみを知りたい方は、上記目次より各項目をクリックし、あなたが必要とする情報を摂取したのち、早々に離脱することをお勧めします。バイバイ!

 

茶店巡りを続けるにおいて、もっとも頼りにするのは、遺憾ながらGoogle先生
暇に明かして、行きたい喫茶店リスト作りをしていると、まだまだ訪れていないお店が膨大にあることを眼前に知らされ、まだまだ生きていく目安を発見できたようで、ほくそ笑みがち。

一方、Google先生が捕捉してくれない店舗もあり、「だらしねぇな」と感じつつも、ネットなんぞに見つかっていない喫茶店の存在は、頼もしく、そんな喫茶店と街角でバッタリ遭遇したりすると、控えめに言って興奮を覚える。

 

この日は、ゴールデンウィークの中日で、夜には片町のライブハウスで toe を観に行く予定があり、昼過ぎに自宅を出、野良で喫茶店探しに勤しむ。

同時に、何度か店先を通りかかるが、開いておらず、(大変失礼だが)営業を継続しているかどうか?判別の難しいお店のチェックも実施。

この日入店することが叶った「今日燈」も、二度三度フラれていたお店。
ダラダラと、ブラブラと、大型連休で賑わう街を流しながら、尾張町から裏道に入る。
と、「営業中」の札を発見。
こういう時の興奮は、何物にも変えがたい。曰く、筆舌に尽くし難いとはこのこと。
もう筆舌に尽くし難いんだから、しかるに一旦筆を置く。

 

---------- インターバル ----------


---------- インターバル 終了 ----------


さ、インターバル中は、この日撮ったスナップショットをご覧いただきました。

再開です。

 


コチラが、私に筆舌に尽くし難い高揚をもたらした「営業中」の札。
いいですねー、ってことで早速入店。

 

時間は13時を少し回った頃合いだったが、店に入るとカウンター内に居たマダムは若干驚いた様子。このあと、わかる事だが「今日燈」は14時に一旦店を閉じる二部制営業。ちょうど、ランチの客がはけた時間帯。

 

「もう、食事は終わったんですよ」

「いえ、飲み物でいいんです。何ありますか?」

 

店先にある信楽の寝狸の頭上には、モーニングやランチの表記はあったが、店内にはドリンクメニューなどは見当たらない。

 


「飲み物なら…ジュースか、野菜ジュースか。アイスコーヒーもありますよ」

「じゃ、それでお願いします」

 


「この、機械。ミル?古いですね」

「その機械はね。それで淹れないとダメ!っていうお客さんがいるから、その人の時だけ使うの。時間かかるからね、『まだ、出来んの?』とか言われながら(笑)」

 


店内のカウンターには竹が使われていた。
小じんまりとした店内は、和風スナックといった趣。

 

「竹? それは、なんか上手いこと大工さんがね」

「コチラは長いんですか?」

「6年です。その前は30年尾張町でカラオケ喫茶してたんですよ」

 


かつては、尾張町のメイン通り、百万石通りに面したビルでカラオケがメインの同店名の喫茶店を開業されていたという。

 

「上物がもう古くなってたから、立ち退きで出ていかなきゃいけなくなって」

「ああ、この辺も古い建物多いですもんね。6年前ならもう前の建物は無いんですか?」

「それが、まだあるんです!なんでかねぇ(笑)」

 

なぜか、未だ取り壊されていない前入居ビルから、ほど近い場所で、あらためて店を構えたことで、前店舗の常連さんが今も足繁く通うとのこと。

 

「じゃあ、カラオケもやれるんですね」

「それが、ココは住宅街でしょ?音を気にして、ココに移ってからはカラオケは辞めたんです」

 

高価なレーザーディスク機材は、京都宇治の友人に一式譲り、今は宇治の高齢者の寄合場で活躍しているという。

 

「意外と今の通信?よりも、昔のレーザーの方がね、曲に合った映像が付いててカラオケビデオとしての出来がいいんですよ」

 

私は、福岡市での学生時代に映像制作会社でバイトしてたが、90年代半ばはカラオケ映像が当地でバンバン作られていた。
福岡市は、コンパクトな土地の中に、山や海、繁華街が隣接しており、カラオケのバックに流れる動画を量産出来る都市だった。

男女1組役者を用意して、1日福岡市内を巡れば、
姪浜でサザン、親不孝通りで椎名林檎能古島鳥羽一郎、油山で井上あずみの『トトロ』などなど
といった要領で5,6本のカラオケビデオが撮れた。

ただ、1日撮りまくって日当1万に毛が生えた程度のバイト代しか出なかった。
多分、アレはもっと貰っておくべき案件だったような気がする。今からでも、請求出来ないだろうか。真剣に考えてみたい。いや、嘘。良き思ひ出。

 

「マダムも今、歌えなくなって寂しいんじゃないですか?」

「いや、私はそんなに歌ってなかったから。店側が変に上手いとね、お客さんが歌いにくかったりするからね」


カウンター内には、懐メロ中心にCDが並んでいる。

 

裕次郎が多いですね」

「そのCDもね、お客さんが持ってきて、その人が居るときは、専用の曲をかけなきゃいけない。この人は山本譲二とかね、お客さんごとに変わるの」

 

アイスコーヒーには、チョコレート付き。

 


この日、「今日燈」で流れていたのは演歌ではなく地元のラジオ MRO 北陸放送

私が、子ども時代から続く長寿番組『竜香の人生相談』
毎週、3時間。人の悩みが流れ続けるという過度なセラピータイム。

私の齢80越えの母親も毎週聞いている。聴取習慣というのは恐ろしい。
相談を受ける占い師 月竜香は、一体いくつなのか?と検索かけたら、生年非公表であった。多分、魔女である可能性が高い。

月竜香氏は、「今日燈」を何度か訪れたことがあるそうだ。

 

「最初、ラジオ聞いとるばっかりやから、姿見てもわからんで。『私、月竜香です』って言われて、ビックリしてね。いつもはCDかけとるんやけど、お昼のお客さんが引いたら、ラジオかけてるんよ」

 

テーブルには備え付けの灰皿。

 

「吸われる? それ、使ってください」

 

というわけで、「今日燈」は

喫煙可

 


マダムの生まれは京都の宇治。小学6年時にご両親と共に金沢へ。
お父上は、尾張町で商売を始められ、現在のマダムのお住まいも尾張町

 

尾張町が、私好きなんですよ。この町から離れたくない。お店移す時も真っ先に尾張町で物件探したの」

 

百万石通りからは、少し奥まってはいるが、金沢に移り住んでから、ずっとここ尾張町で居を構え、お店を続けるマダムにとって、尾張町は大切な場所。

しかし、その店名にあるように生まれ故郷京都への思い入れも強い。

 

「コロナ前まで、小学校の仲間で京都で集まってたんだけど、あれから集まれなくなって。毎年、年賀状には『また。会いたいね』って書いてたんだけど、良い返事が無くって。もう今年の年賀状には『これでお年賀やめます』って書いたのよ」

 

私など、もう10年以上前からメガネ屋と保険会社からしか年賀状など来ないが、マダムくらいの年齢の方にとって、年賀状のやり取りをやめる、というのはいくらか寂しさを伴う決断だったろう。

 


もちろん「今日燈」という屋号は、故郷にちなんでいるのだろうか。

「名前つけるときに悩んで。ストレートに『京都』にしようと思ったんだけど、電話帳めくると、もうある。被っちゃうと面白くないから。花が好きだから、花の名前?そうしたら、『紫陽花』も『牡丹』もある。それで、また悩んで。結局、当て字で『今日燈』ってしたの」

 

入店して30分経過した頃に、お客さん来店。

お客さんの手には、ペットボトルが入ったビニール袋が握られており、ザバっと荷物をカウンターに置いて、足早に去っていかれた。

 

「いつもはね、2時に一旦閉めてから買い出しに行くんだけど、今みたいに『野菜ジュースがなくなった』って言うと、常連さんが買ってきてくれるんよ」

 


「アイスコーヒー、ちょっと薄かったでしょ?」
と、たった今到着した野菜ジュースをサービスしてくれたのだが、トマトベースのドロドロしたタイプで、トマトが苦手な私は飲み下すのに往生する。

えづくのがバレないように、ウイスキーのロックを呑むくらいのペースでチビチビやっつける。
ちょっとバレていたかも知れません。ごめんなさい、マダム。
私、野菜ジュース苦手です。
すみませんでした。

 

 

開店からお昼過ぎまでは、カレーなどのフードも出し、休憩を挟んで、夜にはお酒も振る舞うそうです。

今度来るときは、モーニング狙います。
野菜ジュースはやめときます!

尾張町を昔からご存知のマダムに、この町のことをもっと聞いてみるのも楽しそうである。

 

「何度かお店の前通ったんですけど、閉まってて」

「ごめんなさい!このところ病院に行くことがあって、お休みする日が多かったの」

 

最近、手術をされるようなご病気をされ、またこの後にも別の手術が控えているとのこと。ただ、2025年の6月半ばと仰ってましたので、今はもう退院されているはず。

 

「手術終わったら、また元気に営業しますよ」

 

14時近くまで、長居してしまった。
写真を撮らせてもらい、辞去。
ワントーン高いお声と供に、見送ってもらった。
ごちそうさまでした!
野菜ジュースの件は反省しています!

 

「ありがとうございます!また寄ってくださいねー」

 

google MAP

所在地

金沢市大手町11ー14

営業時間

8:30頃〜14:00
17:00〜21:00 (お客が居れば)

定休日

なし(例外あり)

席数

カウンター x 6
テーブル x 1

電源

なし

Wi-Fi

なし

SNS

なし

店内BGM

MROラジオ

トイレ

未確認

喫煙の可否

喫煙可