金沢 なるべく吸える喫茶店

吸えたら良いけれど吸えない時もあるから飲めたら満足です

金澤玉寿司 競馬場内店(金沢競馬場)「狭くてごめんなさいね!」金沢競馬体験記①

喉の渇きを癒したいとき、足の疲労が臨海に達したとき、しのつく雨をしのぎたいとき、買ったばかりの文庫本を開きたいとき、そして、紫煙をくゆらすひと時を過ごしたいとき。 路傍に佇む喫茶店の門をくぐる。 なるべくならば、煙草の似合う、そんな店がいい。

 

<本日のサ店>

金澤玉寿司 競馬場内店

外観

内装
(左) 能登のおまかせ ¥1000 (右) さわらのソデ カンパチ 各¥250

ここより下は、当ブログ執筆者の身辺雑記をふんだんに含んだ、取るに足らないとしか言いようのない雑文雑記ですので、お店の基本データのみを知りたい方は、上記目次より各項目をクリックし、あなたが必要とする情報を摂取したのち、早々に離脱することをお勧めします。バイバイ!

 

今回は、寿司。
茶店ではない。
ただの日記。どうした。

2025年5月に、生涯初めて公営競技、お国が認めた賭場、地方競馬である金沢競馬場へ赴く機会を得、競馬場内の飲食店を利用したので、吸えるか吸えないか含め、ご案内していきます。

金沢競馬体験記②は、👇

kanazawa-drifter.net

 

まずもって、金沢競馬場は遠い。
遠いだ近いだというのは、そいつの出発点に起因する評価なので多分に恣意的なことは承知しているが、自宅から金沢競馬に到達するには、公共交通機関を利用しようにも利便性において、やや困難を伴う。
なかなかに、腰が重たくなるほどの距離感。

「やや困難を伴う」くらいの距離感に賭場を隠遁させておくことは、人民の射倖心をいたずらに刺激しないようにとの配慮と言えるし、ギャンブルを「公営」することへの後ろ暗さの表れとも見える。

 

その点、福岡市は随分立派で、福岡ボートは超都心にある。
欲望に正直に生きることを許容してくれる街であり、欲望の追求において倒れる人が続出する装置に無頓着な街。
海外から訪日する観光客が、日本の都市を歩いてまず驚くのがパチンコ店の存在で、いわく「なぜ、街の中にカジノがあるんだ」となるらしい。

なんとなく「人生の運、総量決まっている説」を信奉している関係で、パチンコも競馬も競艇も、深入りしてこなかった人生であったが、齢50を過ぎた今となっては、私の生涯には一度たりとも幸運が舞い降りてこなかったし、この先も舞い降りる予定がないことが顕在化してきた。きっと私の女神だか天使だかは、今日も上空をゴーアラウンドし、どこかにダイバードしているのだろう。

 

福岡ボートには、年イチ、アントニオ猪木トークショー開催時にしか行かなかったが、競艇場近くの中華料理屋『国際飯店』には頻繁に通っていた。が、残念なことに昨年(2024年11月)閉店されたそうである。
いつ行っても、店の奥で誰かが餡を包んでいて、肉まんを量産している店だった。
冬場に持ち帰りで買い食いする肉まんは格別だった。

www.threads.com

金沢競馬が遠い、という話が大きく逸れたが、ギャンブルと飯は切り離せなく。
なかでも、金沢競馬場内にある「金澤玉寿司」は金沢随一と推す人も少なくない、らしい。
それは、多分競馬に勝ってて、何食っても旨かったんじゃないか、という気もするが。
まずは、金沢競馬で寿司を食う。
これが今回の主たる目的。
競馬なんかしないんだからね。

 

先述通り、多くの金沢市民にとって金沢競馬までは、やや困難を伴う道のりのためか、

無料ファンバス

という大変ありがたい乗り物が運行されている。

 


金沢駅
平日の朝9時から、競馬場へ行くための無料バスを待つ。
その背徳感たるやない。

そして、そんな背徳の戦士が何人いるのか?と、指定のバス乗り場へ向かうと、

 


長蛇の列であった。

といっても、列を作る多くの方はリタイア世代。
「あんた、見る度に痩せとるんやない?」
みたいな、病院の待合室然とした会話が顔馴染みの方々の間で交わされている。

片手には競馬新聞、耳には赤鉛筆、ためすつがめつ出走情報を眺めてチェックに余念がないガチ勢もいれば、戦いの前からビールにスルメご賞味開始のピクニック勢、チラホラと学生風情や、若年カップルの姿も認められる。なんにせよ、大半はご常連といった感がある。

ダメな感じを演じなくても、とうのとうにダメな空気は存分に纏っているので、私も違和感無く列の末尾に加わる。

 


列の横を、これから職場へ向かうために金沢駅内へ入構していく人流が絶え間なく続いており、一層の背徳感の高まりを感じさせるが、
「お前らはこれから日銭のためにセコセコ働くのだろうが、俺は数時間後には、テメエらの日銭の数ヶ月分を一瞬で手にして帰ってくるのだ」
という気概が、この行列には漂って…はいない。

みんな、たいそうな大勝負を決行するわけではないのだろう。
ラーメン屋の行列の数倍は穏やかな雰囲気である。

 



立ち客も相当数を数える状態で、金沢競馬への無料バスが出発。
そして30分ほどで、到着。

無料バスなのだから、せめて降車時には運転手さんへの感謝の辞を述べてもバチはあたらないような気がするが、大半の人々はサイレント後車。そういうとこだぞ。

「あざしたー」と述べてバスを降りると、「いってらっしゃいー」と運転手が返してくれた。今、徳を積んだから、今日は勝てそうな気がしてきた。

 


開場すると、皆一目散にどちらかを目指し場内に散って行く。

すぐさま予想新聞を求めるガチ勢。そういうとこだぞ。
を、横目に「金澤玉寿司」を目指すこととする。

 


その前にヤニでも決めようと右往左往していると、馬頭観音にぶち当たる。

他の観音様と異なり、怒髪天を衝き、憤怒を形相で、人心の無智や煩悩を叩き出し、諸悪を破壊するとされる馬頭観音

まさしく、煩悩の集大成みたいなこの場所に存する意味合いに思いを馳せてしまうが、競馬場における馬頭には、レース中の怪我から薬殺された、あるいは厩舎で不慮の死を遂げた競走馬の供養塔としての意味合いがあるのだという。
このあたりは、訳知り顔で書いているが、むろんwikiに頼っている、私の煩悩。

 


観音様の顔を拝みたい欲望に駆られたが、御簾をかき開くことが躊躇われたので自重。

この馬頭観音に手を合わせる方々も一定数おられ、ちょうど居合わせたご婦人は、

 

「〇〇(すみません!失念しました)っていうレースん時に、骨折した馬が好きやってね。ここ来る時は、いつもここお参りするんが、いつもんこと」

 

欣喜雀躍も、灰心喪気も、最高も最低も、上ヘ下への感情を生産する競馬場であるが、それもこれも思いを乗せて走ってくれる馬が居てこそ。
レース前に、この場所を訪れるのは道理かも知れない。

お参りを終えたご婦人は、踵を返し本館へ向かっていった。
その際、

 

「これで、兄ちゃんも今日勝てるよ!」

 

との言葉を残して。そういうとこだぞ。
確かに、私もまた一つ徳を積んだ。
今日は、勝てる。

 

 

さて、「金澤玉寿司」である。
安普請で弱小高校野球部部室みたいな造り。いわゆる汚ミシュラン的な風情が漂っている。

入口左手には持ち帰り用の窓があり、

 

「お寿司すぐ出来ますよー。いかがですかー」

 

と、お姐さんの声が響いている。

 

店内は、クの字のカウンター。左手に座敷のテーブル席。
外に向けて声かけをしていたお姐さんに促されて、カウンターに。

既に、テーブルに1組、カウンターに1人の先客あり。
カウンター内で忙しく動く大将に「おまかせ」を注文。

店内も、あと数組で満席だが、それ以上に持ち帰りで折り詰めを買い、本館へ向かってゆく人たちも途切れない。
大将、終始腕を奮いっぱなしである。

 


「おまかせ」を待っている間にも、次々と来客がありすぐにカウンターが埋まっていく。

私の隣に座った兄さんに、あがりを届ける際、席の背後を通るお姐さんの身体が引っかかってしまうほどに小スペース、省スペース。

 

「ごめんなさい!私が太り過ぎだから。狭くてごめんなさいね!」

 

というお姐さんに、

 

「いえ、どう見てもコッチが太ってるせいで、すみません!」

 

と返す。
これが、謙遜では無く本当にクソデブなのが申し訳ないところ。

 

 

しかし、この小じんまりっぷりが円滑に機能し、大将とお姐さんの抜群のコンビネーションで店内客、持ち帰り勢へスムーズに寿司が手渡されていく。一朝一夕では叶わないムーブ。
この狭小さが、一種のライブ感と活気を産んでいる。

 


どうでしょうか。
これで、1000円ポッキリ。

ややシャリが小ぶりだが、昨今のおむすびみたいな握りの方が問題なのであり、コチラは全く問題無し。

どれがどう、とか無い。
全部旨かった。
手握り特有の、ほんのりあったかなシャリも存分。

回転寿司の聖地として、「すしざんまい」を撤退に追いやった金沢。
地元民にとっても高嶺の花である「乙女寿司」「小松弥助」「めくみ」といった高級店は言わずもがな、回ってる寿司であっても「まいもん寿司」「もりもり寿司」など旨い寿司にはありつける。
けど、やっぱそれなりのお値段します。
一貫100円というわけにはいかない。いくわけあるか、そういうとこだぞ。
それが、このボリュームで1000円ならば、「金澤玉寿司 競馬場内店」が至高との声もうなづける。

すしざんまい金沢店跡地は、現在ファミマになっています。
その詳細は、👇

kanazawa-drifter.net

 

余談だが、というかいままでずっと余談だが、万一予約が取れたとして5万とか持って高級寿司店に行く身分でも無い私が好きなのは、回転の「海天すし」である。


調子こいて、「さわらのソデ」と「カンパチ」を追加注文。
私の隣の兄さんは、レース前から既にビールを飲し、酔人と化そうとしている。というか、競馬云々ではなく、「金澤玉寿司 競馬場内店」だけをを目指して来る客がいても不なんの不思議もないと、今なら思える。

 


お品書きには、¥250との表記だが、まさかの三貫盛り。
しかも、この脂の乗りよ!

「さわらのソデ」
の「サワラ」は、西京焼きで知られる「鰆」ではなく、カジキマグロのこと。
「ソデ」は、腹の部分で脂乗りが良いとされる。
「さわら」との呼び名は石川の方言であり、同魚を昆布〆にする調理が郷土料理となっている。
このあたりも、訳知り顔で書いているが、むろんwikiに頼っている。今日は勝つ!

 

言い忘れていたが、寿司キメたあとに一服するみたいな狼藉が許されたのは、カップラーメンを歩きながら食べていた時代まで。

「金澤玉寿司 競馬場内店」は

吸っちゃダメ

 

吸うのはダメだが、酔うのは結構なので、隣の兄さんには、寿司をつまみながら大いに酔っ払って欲しいものである。

私には、これから行かねばならぬ場所がある。やらねばならぬことがある。
今日は勝つ。

お姐さんに会計をお願いすると、

 

「ありがとうございます。お客さんはどちらから?」

 

と問われた。

 

「市内からなんです。ごちそうさまでした!」

 

と返し、

 

「あら、ありがとうございました!いってらっしゃい!」

 

と送り出される。
もう、徳を積みまくって、腹も満たされて、勝者のオーラが私の周囲を包みまくっていて、お姉さんの目には、私が天上界から舞い降りてきた人種に見えたのかも知れない。

後ろ手に引き戸を閉じて、歩き始めると、店からはお姉さんの、

 

「カウンター空いてますよー」

 

との呼び込みが聞こえてきた。

また一人、至高の寿司を求めて客が店内に吸い込まれていった。

 

もう大概満足であるので、これから身銭をドブに捨てるような行為に身をやつすことを、浅慮と見る向きがあることは認めるが、ここまで来たら勝負するしかないのである。そういうとこだぞ。

金沢競馬体験記②へ続く

金沢競馬体験記②は、👇

kanazawa-drifter.net

 

 

2025年8月7日に石川県全域を襲った豪雨による被害で、現在「金沢競馬」は本場開催を取りやめている。

再開予定は、2025年9月7日。

今現在再開に向けて尽力されておられる関係者各位に敬意を表すとともに、再開後の活況を祈念する。
全国的に経営が不振だという地方競馬にあって、この休止期間の影響が、今後の金沢競馬の存続危機にまで及ばないことを願います。

場内の飲食店も当然豪雨被害を受けていると思われます。
9/7には、「金澤玉寿司 競馬場内店」も無事再開されることを願っています。

www.kanazawakeiba.com

google MAP

所在地

金沢市八田町あ549ー1

営業時間

競馬場開催時間に準ずる

定休日

競馬場開催日に準ずる

席数

カウンター x 6
テーブル x 2

電源

なし

Wi-Fi

競馬場内にあり

SNS

公式HP

店内BGM

なし

トイレ

店外

喫煙の可否

吸っちゃダメ